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サイバーセキュリティ

ゼロトラストを中小企業が導入するには?

公開日:2025年10月 カテゴリ:中小企業向け実践ガイド

「ゼロトラスト」という言葉を聞いたことはあっても、
「うちのような中小企業には難しい」と感じていませんか?

実は、ゼロトラストは大企業専用の仕組みではありません。 小さな企業ほど、シンプルな仕組みで“守れるゼロトラスト”を実現できます。
この記事では、ゼロトラスト導入を5つのステップでわかりやすく解説します。

1. ゼロトラストとは何か?

ゼロトラスト(Zero Trust)は、「何も信用しない」というセキュリティの考え方です。 社内ネットワークだから安全、社員だから信頼――という前提を捨て、すべてのアクセスを常に検証します。

これにより、不正ログイン・情報漏えい・社内侵入などの被害を最小化できます。

🔍 一言でまとめると:「ログインできる=安全」ではなく「検証され続けて初めて安全」

2. ステップ1:アカウントと認証の見直し

ゼロトラストの第一歩は「誰が、どの端末からアクセスしているか」を明確にすることです。

MFAが導入できていない場合は、まずここから始めましょう。 Microsoft 365やGoogle Workspaceなら、無料で有効化できます。

3. ステップ2:端末の“信頼レベル”を管理する

ゼロトラストでは、ユーザーだけでなく端末の安全性も評価対象です。 ウイルス対策が無効な端末、古いOSのノートPCなどは「アクセス制限」すべきです。

「誰がどのPCからアクセスしているか」が把握できれば、攻撃の多くは未然に防げます。

4. ステップ3:アクセス制御を“最小限”にする

社内共有フォルダやクラウドサービスの権限を「全員アクセス可」にしていませんか? これはゼロトラストの逆です。 原則は「業務に必要な人だけにアクセス権を与える」こと。

“アクセスを絞ること”は“信頼を可視化すること”です。 特にOneDrive・Google Drive・Boxなどは共有リンク管理を自動化できるツールもあります。

5. ステップ4:通信経路を守る(VPNからゼロトラストへ)

旧来のVPN方式では、「一度つなげば社内すべてにアクセスできる」状態になりがちです。 これをゼロトラスト的に変える方法は次の通りです。

「VPNを廃止してゼロトラスト化」というより、
「VPNを段階的に置き換えていく」と考えるのが現実的です。

6. ステップ5:監視と検知を自動化する

最後のステップは「運用の継続」です。 攻撃の兆候を早期に見つけ、被害を最小限に抑える体制を整えましょう。

監視は人力では限界があります。 クラウド型EDR/SOCサービスなど、“見張ってくれる仕組み”を取り入れましょう。

7. コストを抑えたゼロトラスト導入ロードマップ

フェーズ主な施策想定コスト(月額)
STEP 1:認証強化MFA導入/アカウント整理0〜数百円/人
STEP 2:端末管理MDM導入/パッチ自動化数百〜千円/端末
STEP 3:アクセス制御クラウド権限見直し工数中心(ツール不要)
STEP 4:通信保護ZTNA導入/VPN段階廃止1,000〜3,000円/人
STEP 5:監視運用EDR+SOC/ログ監視3,000〜5,000円/人

すべてを一気に導入する必要はありません。 STEP1〜2だけでも“守れる会社”に近づきます。

まとめ:ゼロトラストは“意識改革”から始まる

ゼロトラストは製品名ではなく考え方です。 「誰も自動的には信頼されない」という前提を、社内全体で共有することから始まります。

中小企業でも段階的に導入すれば、現実的なコストで“侵入されにくい環境”を作れます。

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