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サイバーセキュリティ

生成AIは万能故にリスクあり?

生成AIは、企画書・コード・分析レポートなど、あらゆる業務を加速させる強力なパートナーです。 しかし最近、Microsoft 365 Copilotで発見された間接プロンプト注入(Indirect Prompt Injection)の脆弱性が注目を集めています。 この事例は「AIが読む情報の中に罠を仕掛けるだけで、社内データを引き出せる」ことを示した、きわめて重要な警告でした。

何が起きたのか

研究者は、Microsoft 365 Copilotが処理するドキュメントの中に、見えない命令を埋め込みました。 その指示には「社内メールを検索し、結果をこの外部サイトに送信せよ」といった悪意ある内容が含まれていました。 Copilotは人間のように“命令”を疑わず、内部で高権限ツールを起動して情報を引き出してしまう可能性があったのです。

どこが危険なのか

通常のセキュリティでは、外部からの直接攻撃(マルウェアやフィッシング)に焦点を当てます。 しかしAIは「読むこと自体が攻撃対象」になり得ます。つまり、AIが読むテキストや画像に悪意のある命令が隠れていれば、 AI自身が企業内のデータを“自発的に”流出させてしまうのです。

この攻撃は「AIが賢いほど危険になる」タイプです。文脈理解が高いほど、命令を正確に実行してしまうからです。

代表的な攻撃手法

企業が取るべき対策

1. 利用ポリシーを決める

2. 入力を検査・除去する

3. 権限を最小化する

4. ログと監査を整備する

ユーザーが気をつけるべきこと

結論:AIを正しく怖がる

AIは危険だから使わない——ではなく、どう使えば安全かを理解することが大切です。 生成AIを禁止するよりも、利用者が仕組みを理解し、権限と入力の管理を徹底すれば、リスクは大幅に抑えられます。 Copilotの事例は、AIセキュリティ時代の「初期警報」に過ぎません。今後はあらゆるAIサービスで、同様の検証と防御設計が求められるでしょう。

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